パニック発作の症状事例
・パニック発作
[1]心悸亢進(しんきこうしん)、心臓がどきどきする、または心拍数が増加する
[2]発汗
[3]身震い、手足の震え
[4]呼吸が速くなる、息苦しい
[5]息が詰まる
[6]胸の痛みまたは不快感
[7]吐きけ、腹部のいやな感じ
[8]めまい、不安定感、頭が軽くなる、ふらつき
[9]非現実感、自分が自分でない感じ
[10]常軌を逸してしまう、狂ってしまうのではないかと感じる
[11]死ぬのではないかと恐れる
[12]知覚異常(しびれ感、うずき感)
[13]寒気または、ほてりやそのほかに、口の渇き、腰がぬけるといった発作症状が突然発症し、多くの場合、数分から数十分持続して自然に消失します。
・予期不安
パニック発作がまた起こるのではないかと強く恐れます。この恐れのために生活様式が変化します。この予期不安はパニック障害の中核症状です。
・広場恐怖
パニック発作を強く恐れて、すぐ逃げ出せないところ、助けがたやすく得られない状況を忌み嫌い、回避する状態を広場恐怖といいます。パニック障害を発症した人の3/4は多かれ少なかれ広場恐怖が出ます。
・非発作性愁訴(しゅうそ)
激しくなく、持続的な種々な症状。急性期を過ぎると出現します。具体的には、息苦しい、胸がザワザワする、地面が揺れるような感覚、頭が重い・痛む、体が重い、目がちくちくする、血の気が引く、頭の浮動感、雲の上を歩く感じ、手足がしびれる、微熱、耳がツーンとする等々。
・パニック性不安うつ病
気分の浮き沈みが激しい、夕方近くや夜になると理由なく泣く、時に自傷行為、食欲亢進、寝ても寝ても眠い、体が重りをつけたようにだるい、言葉に敏感に反応して切れたり、強く落ち込む、いろいろな逸脱行動が出る。
上にあげた症状はいろいろな言葉で表現されます。
・心悸亢進:「体全体がドキンドキンといっている」「心臓をギュ-と掴まれたようだ」「喉から心臓が飛び出しそうな感じ」
・呼吸困難:「空気が薄い感じ」「息の吸い方はき方がわからない」「喉がえずく(ウッウッと息を出すこと)」「閉じこめられてしまった感じ」
・めまい:「頭から血が抜けていく感じ」「頭の血管がプツンした感じ」「頭を後ろに引っ張られるよう」
・腹部不快感:「胃をギュ-と掴まれて引っ張りあげられる」「おなかがフニュフニャして変な感じ」
・非現実感:「雲の上を歩いている」「頭に霞がかかっている」「ベ-ルをかぶっている」「自分が自分でない感じ」「自分をもう一人の自分が外からみている」
ここにあげた発作症状にともない常にある症状は激しい不安感です。
この不安は、「どうしようも出来ない」「いても立ってもおられない」「身の置き所がない」「走り出したくなる」「大声で叫びたい」といったように表現されます。
身体症状による二次的な不安もありますが、中心症状となる不安は、心の底からわき起こってくる不安そのものです。